9/10(火)の『さんま御殿』に子供4人を東大医学部に入れたお母さんが出ていました。
実は私はこの人を全然知らなかったのですが、共演者が、今話題の人です。とか言っていました。
子供4人を東大医学部に入れたということを自慢していて、TVで当人は、
小学校入学までに、九九を覚えさせたり、一桁の計算をさせたり、・・・とか自慢していました。
私のブログを隅々まで読んでおられる方なら以下のことは常識です。
学校の試験で高得点を取る才能は生まれつき決まっているという事です。
これを、知能指数(IQ)と言います。
100を真ん中に、120,130と大きくなるほど天才と言われる領域になります。
東大に合格する人は140以上はあると言われています。(偏差値換算で70以上)
逆に、90,80と下がっていくとより頭が悪いことになります。
ちなみに70を切ると、通常の義務教育が苦しくなり、特別支援学校に通う事を推奨されます。
IQは生まれつき決まっていて、一生で大きな変動はありません。
それも、7~8割は親からの遺伝で決まっています。
最近、あの林先生も一部認めていて、知能は母親から遺伝する。と半分とんちんかんなことを言っていますが、
それはさておき、
こういうと反論される方が出てきます。
「遺伝よりは環境だ」と。
実はこれはもう証明されていて、行動遺伝学という分野の研究で、一卵性双生児や二卵性双生児を比較することで、
身長・体重から性格に至るまで、さまざまな属性における遺伝と環境の影響を調べています。
そうした研究を総合すると、論理的推論能力の遺伝率は68%、一般知能(IQ)の遺伝率は77%で、
知能のちがい(頭の良し悪し)の7~8割は遺伝で説明できることを示しています。
信用できない人は、行動遺伝学の第一人者、安藤寿康教授の『日本人の9割が知らない遺伝の真実』を読んでみてください。
以上のことより、私がまず思ったのが、
このお母さんと、子供のお父さんとも賢いはずだ。例えば東大卒とか。
なので、放送を見ていて、
なぜさんまさんは、お母さんとお父さんも頭がよかったのでしょう?
と聞かないのかが不思議でした。
それさえ聞いていれば話が大きく変わったものになったはずです。
後で調べて分かったのですが、
お父さんは東大卒業で後に司法試験に受かり弁護士をしています。
このお母さんは、東大こそ出ていませんが、津田塾大学を卒業後私立高校の英語教師を2年間していました。
つまり、両親とも超頭が良いのです。
私がいつも言っている通り、
それってほぼ遺伝です。
確かに、遺伝の影響は7、8割ほどで残りは環境で変わりはします。
なのでこのお母さんは環境で変わる領域を最大限良い方向に持っていってはいます。
いくら親が東大卒でも子供4人全員を東大医学部に入れるというのは並大抵なことではありません。
しかしです。
この母親は、遺伝の話は一切せずに、
自分の子育てのおかげで子供の勉強をできるようにさせたかのように、本を出版して、
一般の頭があまりよくない子供の親に、無意味な希望を抱かせて金儲けをしています。
私はこのような人が一番嫌いです。
皆さん、生まれつき頭がよい人の勉強法をまねても無駄です。
オリンピック選手の練習法を真似てもオリンピック選手になれないし、下手に真似をすると怪我をするのが落ちです。
自分の子供の(能力)実力を知りましょう。
そしてそれを少しでも伸ばす環境を与えましょう。